近所の庭や駐車場に置かれた猫よけ機器の音。
「ずっとキーンという音がしてつらいけれど、家族には聞こえないと言われた」
「自分だけが気にしすぎなのかもしれない」
そんなふうに一人で悩んでいませんか?
猫よけの超音波は、年齢や聞こえ方の個人差によって、特定の人の耳にだけ鋭い不快音として届くことがあります。
決して気のせいではありません。
本記事では、超音波が特定の年齢層や人にだけ聞こえる原因や、頭痛などの健康への影響について解説します。
あわせて、自宅でできる現実的な遮音対策や、近隣トラブルを避けながら自治体・警察へ相談する手順も整理しています。
まずは原因を正しく知り、落ち着いて対策を進めていきましょう。
- 猫よけの超音波が人によって聞こえる理由
- 頭痛や耳鳴りなど体調面で気をつけたいポイント
- アクリル板や窓まわりでできる現実的な遮音対策
- 自治体や警察に相談するときの進め方と注意点
猫よけの超音波が特定の人に聞こえる原因と症状
なぜ子供や若者には聞こえやすいのか

猫よけ機器には、人には聞こえにくい高い周波数帯(超音波)が使われています。
一般的に、加齢による聴力の低下は高音域から始まります。
そのため、子供や若い人のほうが高い音に気づきやすく、中高年になると気づきにくいという個人差が生じます。
もちろん個人差があるため、大人でもはっきりと聞こえる人はいますし、若くても気にならない人もいます。
設置した本人は「まったく音が鳴っていない」と思っていても、周囲の若者や音に敏感な人には「キーンという耳障りな音が響き続けている」という認識のずれが起きやすくなります。
話がかみ合わないのは、こうした聞こえ方の違いが原因です。
頭痛や耳鳴りなど深刻な健康被害の実態

不快な高音を浴び続けると、頭痛、耳鳴り、耳の詰まり感、睡眠の質の低下などを引き起こすことがあります。
大きな音に長時間さらされることで、内耳の有毛細胞が傷つき、高い音から徐々に聞こえにくくなる可能性も指摘されています。
もし耳鳴りやめまい、聞こえにくさといった症状が続く場合は、自己判断で放置せず、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
「気のせいだ」「自分が我慢すればいい」と無理をし続けるのは禁物です。
厚生労働省「聞こえにくさ」感じていませんか?|厚生労働省/めまい|耳鼻咽喉科・頭頸部外科
変動する周波数が引き起こす自律神経の乱れ
猫よけ機器のなかには、猫が音に慣れるのを防ぐために、周波数が不規則に変化するタイプがあります。
音の出方が予測できないと、音が鳴っていない静かな時間でも「またあの不快な音が鳴るかもしれない」と身構えてしまい、強いストレスを感じやすくなります。
このような状態が夜間まで続くと、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりします。
健康への影響を減らすためにも、せめて夜間だけでも音が届きにくい環境をつくることが重要です。
猫よけ器の貸出を行っています|三原市/寝ても疲れが取れないなら要チェック!あなたの睡眠の質|厚生労働省 e-ヘルスネット
距離や反射など音の伝わり方による影響

高い周波数の音は、低い音に比べて直進性が強く、波長が短いという特徴を持っています。
そのため、機器の真正面では非常に強く音を感じる一方で、少し向きが変わるだけで聞こえ方が大きく変わることがあります。
また、高い音は壁やコンクリートなどで反射しやすい性質があります。
建物の配置、塀の高さ、窓の向きなどによっては、発生源が直接見えない場所でも音が回り込んで聞こえるケースがあります。
単に「距離が近いか遠いか」だけでなく、「機器の向き」と「音を遮るものの有無」が被害の度合いを左右します。
猫よけの超音波が聞こえる人向けの遮音対策
つらい音を軽減するために、まずは自宅側でできる物理的な対策から試してみましょう。
アクリル板などを活用した物理的な対策

高い音は見通しのよい直線上によく届くため、音源との直線経路を切るのが効果的です。
窓やベランダ、フェンスまわりに対策を施すことで、音の伝わり方を弱められる可能性があります。
| 対策 | 向いている場面 | ポイント |
|---|---|---|
| 窓を閉める・隙間テープを使う | 室内に音が入りやすい | サッシのわずかな隙間を塞ぐことを優先する |
| アクリル板やポリカ板を設置する | ベランダ・庭・フェンス越しに届く | 音源との間を広く、隙間を少なく覆う |
| 過ごす部屋やベッドの位置を変える | 部屋によって聞こえ方やつらさが違う | 音の反射や機器の向きの影響を受けにくい場所を探す |
| 一時的に耳栓を使用する | 就寝前や在宅中の一時しのぎ | 長時間使い続けるより、休息をとる目的で活用する |
アクリル板などを設置する際は、板の厚み以上に「高さ」「幅」「隙間の少なさ」が重要になります。
板が小さすぎたり、上下左右に隙間が空いていたりすると、音が回り込んでしまい効果が薄れます。
いきなり固定せず、まずは仮置きして効果を体感してから本格的に設置すると失敗を防げます。
Vol.45, 2021-6|公益社団法人 日本騒音制御工学会
トラブルを防ぐ!相手への伝え方と自治体や警察への相談手順

自宅での対策に限界がある場合は、機器の設置者や第三者機関へ相談する必要があります。
感情的に直接文句を言うとトラブルに発展しやすいため、慎重な手順を踏むことが大切です。
苦情による嫌がらせを防ぐ手紙の活用
いきなり「うるさいから止めて」と直接抗議すると、相手も感情的になりがちです。
猫よけを設置している側も、庭の糞尿被害などに深刻に悩んで対策しているケースがほとんどです。
まずは相手の事情に理解を示したうえで、自分の状況を冷静に伝える手紙(ポスト投函など)を活用するのが無難です。
手紙には以下の3点を盛り込むと、受け入れられやすくなります。
- 相手が猫の被害に困っていることへの理解と共感
- 機器の高い音が自宅に届いており、頭痛など生活に支障が出ているという事実
- 「夜間は電源を切ってほしい」「機器の向きを少し変えてほしい」といった、相手が対応しやすい具体的なお願い
「ご配慮いただけると大変助かります」「ご相談させてください」といった柔らかい表現を使い、対立を避ける工夫をしましょう。
法律の壁と受忍限度の考え方
音の問題を法的に解決しようとすると、「受忍限度(社会通念上、我慢すべきとされる限度)」という壁にぶつかります。
一般的な騒音測定では、人間の聴覚感度を考慮した「A特性」という補正値が使われますが、超音波に近い高音域の場合、数値上は基準値以下であっても、実際のつらさが十分に反映されないケースがあります。
法律や数値だけで「違法だからすぐにやめろ」と断定するのは難しいため、時間帯や継続性、体調への影響などの「被害の記録」を残しながら、第三者を交えて整理していくのが現実的です。
騒音に係る環境基準について|環境省/互いの思いやりで騒音のない社会を|環境省
自治体や警察への適切な相談方法
直接話し合うのが難しい場合や、手紙でも改善されない場合は、公的な相談窓口を頼りましょう。
| 相談先 | 向いているケース | 期待できること |
|---|---|---|
| 市区町村の環境課・公害相談窓口 | 生活騒音として相談したい場合 | 事情の整理や助言、相手方への配慮依頼につながることがある |
| 警察相談専用電話(#9110) | 相手と直接話しにくく、近隣トラブル化が不安な場合 | 緊急性のない困りごととして、適切な案内や助言を受けられる |
| 公害等調整委員会・都道府県公害審査会など | 当事者間や自治体の相談でも事態が前進しない場合 | あっせんや調停などの制度利用を検討できる |
相談に行く前には、「いつ鳴っているか」「自宅のどこで強く聞こえるか」「どのような体調不良が出ているか」をメモにまとめ、録音や動画などの記録を用意しておくとスムーズに話が進みます。
ご意見、各種相談・情報提供等|警察庁Webサイト/公害紛争処理等及び環境犯罪対策|環境省
猫よけ超音波が聞こえる人に関するよくある質問
- Q猫よけの超音波は本当に人には聞こえないのですか?
- A
人によって聞こえます。加齢による聴力低下は高音域から始まりやすいため、子供や若い人ほど気づきやすい傾向があります。しかし、大人でも聞こえる人はいるため、「人には聞こえない」と決めつけるのは誤りです。
- Q子供だけが嫌がるのはなぜですか?
- A
子供は大人よりも高い周波数の音を拾いやすいからです。また、音の感じ方には個人差があり、一度不快だと感じた音に対してより敏感に反応するようになることもあるため、同じ家族内でも聞こえ方や反応が分かれることがあります。
- Qまず相談するなら自治体と警察のどちらがよいですか?
- A
生活騒音の悩みとして解決を図りたいなら自治体の環境課などへ、相手との近隣トラブル化が不安なら警察相談専用電話(#9110)へ相談するのが目安です。緊急時以外はいきなり110番するのではなく、相談窓口を活用しましょう。
- Q自宅でできる対策は何から始めればよいですか?
- A
窓のサッシに隙間テープを貼る対策と、音源との直線を遮る工夫から始めるのが現実的です。ベランダやフェンスにアクリル板などを置く際は、設置位置や隙間の有無で効果が大きく変わるため、まずは仮置きして効果を確かめることをおすすめします。
猫よけの超音波が聞こえる人の悩みと解決に向けたまとめ
猫よけ機器の高い音がつらく感じるのは、気のせいでも神経質すぎるからでもありません。
年齢や聴力の個人差によって、実際に起こりうる問題です。
解決に向けては、以下のステップで進めることが大切です。
- まずは自宅で遮音する:窓の隙間を塞ぎ、アクリル板などで音の通り道を遮る
- 記録を残す:音が鳴る時間帯や体調の変化をメモし、受診記録を残す
- 相手へ配慮を求める:手紙などで、夜間の停止や向きの変更など、相手が対応しやすいお願いをする
- 第三者を頼る:当事者間の解決が難しければ、自治体や警察(#9110)の窓口へ相談する
相手も悪気なく設置しているケースが多いため、責め立てるのではなく「困っている事実を冷静に伝える」姿勢が解決の近道になります。
頭痛やめまいなどのつらさが続くときは無理をして我慢せず、早めに耳鼻咽喉科を受診し、適切なサポートを受けてください。



