愛犬の健康管理に欠かせないネクスガードスペクトラですが、動物病院で処方してもらうとその値段に驚く飼い主さんは少なくありません。
ネクスガードスペクトラが病院で高いと感じる一方で、毎月の投与を考えると、1ヶ月の値段や1年分はいくらになるのか、今後の値上げの可能性も気になるところです。
安く手に入れるために通販での最安値を探すと、ペットくすりや、うさパラといったサイトが見つかりますが、そもそもAmazonや楽天のような大手通販サイトで取り扱いがないのはなぜでしょうか。
そこには、正規品の安全性や副作用、そして万が一のネクスガードスペクトラによる死亡リスクといった、価格比較だけでは見えない重要な問題が関わっています。
この記事では、ネクスガードスペクトラの価格設定の背景から、安全かつ経済的に購入するための具体的な方法まで、あなたの疑問に多角的な視点からお答えします。
- ネクスガードスペクトラが動物病院で高価になる理由
- 動物病院と通販サイトの具体的な価格差
- 通販を安全に利用するための注意点と正規品の見分け方
- 愛犬の健康を守るための最適な購入方法の選び方
なぜネクスガードスペクトラは病院で高い?

- 動物病院と通販の価格比較
- 目安となる1ヶ月の値段
- 年間投与で1年分はいくら?
- 相次ぐ値上げの背景とは
- Amazonや楽天では購入不可
動物病院と通販の価格比較

ネクスガードスペクトラの価格は、購入場所によって大きく異なります。
動物病院と、海外医薬品を取り扱う個人輸入代行サイト(通販)とでは、どの程度の価格差があるのかを具体的に見ていきましょう。
一般的に、動物病院での価格には、薬そのものの代金に加え、獣医師による診察やカウンセリング、在庫管理にかかるコスト、人件費などが含まれています。
このため、どうしても通販サイトの価格よりは高くなる傾向にあります。
以下に、犬の体重別に動物病院と代表的な通販サイトでの1錠あたりの価格の目安をまとめました。
体重 | 動物病院での平均価格(1錠) | 通販サイトでの価格(1錠) |
---|---|---|
1.8~3.6kg未満 | 約2,950円 | 約2,633円 |
3.6~7.5kg未満 | 約3,190円 | 約2,766円 |
7.5~15kg未満 | 約3,470円 | 約3,333円 |
15~30kg未満 | 約3,840円 | 約3,666円 |
30~60kg未満 | 約4,080円 | 約4,000円 |
※動物病院の価格は、複数のクリニックの平均的な料金です。
別途、初診料や再診料、フィラリア検査料などが必要になる場合があります。
※通販サイトの価格は、「ぽちたま薬局」を参考にした価格です。
このように、1錠あたりの価格だけを見ても通販の方が安価ですが、動物病院では診察料などが上乗せされるため、実際の支払額の差はさらに大きくなる可能性があります。
目安となる1ヶ月の値段

ネクスガードスペクトラは、毎月1回の投与が推奨されるお薬です。
したがって、1錠あたりの価格がそのまま1ヶ月の値段の目安となります。
前述の価格比較表からも分かる通り、愛犬の体重によって価格は変動します。
例えば、体重7.5kg未満の小型犬の場合、動物病院では1ヶ月あたり約3,190円かかるのに対し、通販を利用すれば約2,766円に抑えることが可能です。
この差額は1ヶ月単位で見ると数百円程度に感じるかもしれません。
しかし、年間を通して継続的に使用することを考えると、この差は決して無視できない金額になってきます。
愛犬の健康のために必要なコストとはいえ、家計への負担を少しでも軽くしたいと考える飼い主さんにとって、通販という選択肢は魅力的に映るでしょう。
年間投与で1年分はいくら?

フィラリア予防は、蚊の活動期間に合わせて行うのが基本ですが、近年の気候変動により通年投与を推奨する獣医師も増えています。
仮に1年分(12ヶ月)を継続して投与した場合、購入場所によって総額は大きく変わってきます。
先ほどの体重7.5kg未満の小型犬の例で計算してみましょう。
- 動物病院の場合:
約3,190円 × 12ヶ月 = 38,280円 - 通販サイトの場合:
約2,766円 × 12ヶ月 = 33,192円
1年分で計算すると、その差額は約5,000円にもなります。
大型犬になれば、この差はさらに広がります。
また、動物病院ではフィラリア予防シーズンの初めに血液検査が必須となることが多く、その検査費用(約2,000円~3,000円)も加わります。
通販サイトではまとめ買いによる割引や送料無料のサービスが適用されることもあるため、これらの要素を総合的に考慮すると、年間のコストパフォーマンスでは通販に軍配が上がると考えられます。
相次ぐ値上げの背景とは

近年、ペット用医薬品を含む様々な製品で値上げが続いており、ネクスガードスペクトラも例外ではありません。
飼い主さんにとっては、今後の価格動向も気になるところです。
値上げの背景には、いくつかの複合的な要因が存在します。
一つは、医薬品の有効成分や原材料の価格高騰です。
世界的な需要の増加や供給網の変化が、製造コストを押し上げています。
また、海外で製造されている医薬品の場合、円安などの為替レートの変動も輸入価格に直接影響を与えます。
さらに、新しい医薬品の開発には莫大な研究開発費がかかっており、それらのコストを製品価格に反映させる動きもあります。
物流費の上昇や人件費の増加といった社会全体の経済状況も、最終的な販売価格に影響を与える要因です。
これらの理由から、今後も価格が改定される可能性は十分に考えられるでしょう。
Amazonや楽天では購入不可

「通販で安く買えるなら、いつも使っているAmazonや楽天で買いたい」と考える方も多いかもしれません。
しかし、現在、ネクスガードスペクトラはAmazon、楽天市場、ヨドバシカメラといった国内の大手通販サイトでは一切販売されていません。
その理由は、ネクスガードスペクトラが「要指示医薬品」に分類されるためです。
要指示医薬品とは、獣医師による専門的な知見に基づく診断と指示のもとで使用されるべき医薬品のことを指します。
副作用のリスクや適切な使用方法を確保するため、法律によって獣医師の処方箋や指示なしでの販売が厳しく制限されているのです。
そのため、国内の通販サイトでは取り扱うことができず、購入するには動物病院で処方してもらうか、もしくは個人使用の目的に限り海外製品を個人輸入するという形(これを代行するサービスが、いわゆるペット医薬品の通販サイト)でのみ入手が可能となります。
ネクスガードスペクトラが病院で高い時の対処法

- 通販で最安値で買う方法
- 「ペットくすり」や「うさパラ」の利用
- 考えられる副作用のリスク
- ネクスガードスペクトラでの死亡例
- 正規品の見分け方と安全性
- ネクスガードスペクトラは病院で高い?のまとめ
通販で最安値で買う方法

ネクスガードスペクトラをできるだけ安く手に入れたい場合、個人輸入代行サイト、いわゆるペット医薬品の通販サイトを利用するのが最も現実的な方法です。
これらのサイトは、海外で流通している製品を個人輸入の形で取り寄せるため、国内の動物病院よりも安価に提供されることが多くあります。
最安値で購入するためのポイントは、複数のサイトを比較検討することです。
サイトによって価格設定やキャンペーン内容が異なるため、一つのサイトだけを見て決めるのは早計かもしれません。
また、多くの通販サイトでは「まとめ買い」が推奨されています。
例えば、3ヶ月分よりも6ヶ月分、6ヶ月分よりも1年分を一度に注文する方が、1錠あたりの単価が安くなる傾向にあります。
さらに、一定金額以上の購入で送料が無料になるサービスも一般的です。
これらの割引制度を賢く利用することが、最安値での購入に繋がります。
「ペットくすり」や「うさパラ」の利用
海外製のペット医薬品を取り扱う通販サイトとして、特に有名なのが「ペットくすり」や「うさパラ」です。
これらのサイトは、長年の運営実績があり、多くの飼い主さんに利用されています。
これらのサイトを利用するメリットは、価格の安さだけではありません。
ウェブサイトの作りが国内の一般的な通販サイトと似ており、日本語で簡単に注文手続きができる点も大きな魅力です。
商品説明やレビューも日本語で確認できるため、安心して買い物ができます。
ただし、利用する際には注意点も存在します。
海外からの発送となるため、注文してから商品が手元に届くまでには通常1~2週間程度の時間がかかります。
フィラリア予防薬の投与が途切れてしまわないよう、余裕を持ったスケジュールで注文することが大切です。
また、あくまで個人輸入であるため、購入した医薬品の管理や使用は全て自己責任となる点を理解しておく必要があります。
考えられる副作用のリスク

ネクスガードスペクトラは、多くの犬に安全に使用できるとされていますが、医薬品である以上、副作用のリスクがゼロではありません。
主な副作用としては、嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失などが報告されています。
これらの症状は一時的なものであることがほとんどですが、万が一、投与後に愛犬の様子に異変が見られた場合は、速やかに獣医師に相談することが不可欠です。
特に注意が必要なのは、アレルギー反応です。
特定の成分に対してアレルギーを持つ犬の場合、皮膚のかゆみや発疹など、より重い症状が現れる可能性があります。
初めてネクスガードスペクトラを使用する場合や、他の薬からの切り替えを行う際は、投与後の数時間は愛犬の様子を注意深く観察することをおすすめします。
価格の安さだけを追求するのではなく、こうしたリスクも念頭に置いた上で、購入方法を選択することが求められます。
「ペットくすり」では、獣医師によるメール相談サービスを無料で提供しています。
お薬に関する疑問や、投与後の体調変化などについて、何度でも気軽に相談できます。
>> 無料で獣医師に相談するネクスガードスペクトラでの死亡例

ネット上では、「ネクスガードスペクトラ 死亡」というキーワードで検索する方もおり、重篤な副作用について不安を感じるかもしれません。
ここで最も注意すべきなのは、フィラリアにすでに感染している犬に、ネクスガードスペクトラのようなフィラリア駆除薬を投与した場合に起こりうるアナフィラキシーショックです。
ネクスガードスペクトラは、体内にいるフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)を駆除する効果があります。
しかし、もし親虫にまで成長したフィラリアが心臓や肺動脈に多数寄生している状態でこの薬を投与すると、死滅した大量の虫が血管を詰まらせたり、強いアレルギー反応を引き起こしたりして、最悪の場合、命に関わるショック症状を起こす危険性があるのです。
したがって、このリスクを回避するために、フィラリア予防薬の投与を開始する前には、必ず動物病院でフィラリアに感染していないかを確かめる血液検査を受けなければなりません。
これは、通販で薬を購入する場合でも絶対に省略してはならない、愛犬の命を守るための鉄則と言えます。
正規品の見分け方と安全性

通販サイトを利用する際に最も懸念されるのが、「届いた薬が本当に正規品なのか?」という点です。
残念ながら、一部の悪質なサイトでは偽造品や品質の劣る模倣品が出回っている可能性も否定できません。
正規品を安全に入手するためには、信頼できる通販サイトを選ぶことが何よりも大切です。
見分けるためのポイントとしては、まず「運営実績の長さ」が挙げられます。
長年にわたり多くの利用者に支持されているサイトは、信頼性が高いと考えられます。
また、サイトに特定商取引法に基づく表記がきちんと記載されているか、連絡先や住所が明確かどうかも確認しましょう。
極端に価格が安すぎるサイトも注意が必要です。
相場からかけ離れた価格設定は、偽造品であるリスクを示唆している場合があります。
海外で販売されている正規品は、パッケージが英語表記などになっていますが、有効成分や効果は国内で処方されるものと同一です。
パッケージの違いに戸惑うことなく、信頼できる供給元から購入することが安全性の確保に繋がります。
ネクスガードスペクトラは病院で高い?のまとめ

これまで解説してきた情報を踏まえ、ネクスガードスペクトラの購入方法について、飼い主さんが取るべき行動の要点を以下にまとめます。
- ネクスガードスペクトラは動物病院と通販(個人輸入代行)で購入できる
- 病院での価格には診察料や管理コストが含まれるため高価になる
- 通販は薬代のみで購入できるため比較的安価である
- Amazonや楽天などの国内大手通販サイトでは購入できない
- その理由は、ネクスガードスペクトラが獣医師の指示を必要とする「要指示医薬品」だからである
- 通販を利用する際は、価格だけでなくサイトの信頼性を見極めることが不可欠
- 長年の運営実績や利用者のレビューがサイト選びの参考になる
- 副作用のリスクとして嘔吐や下痢などが報告されている
- 最も重篤なリスクはフィラリア感染犬への投与によるショック症状である
- このリスクを避けるため、投与開始前には必ず動物病院でフィラリア検査を受ける必要がある
- 通販で購入する場合でも、この検査は絶対に省略してはならない
- 初めてネクスガードスペクトラを使う場合は、まず動物病院で相談し処方してもらうのが最も安全である
- 継続投与で安全性が確認できた後に、コストを抑えるため通販に切り替えるのが賢明な選択肢となりうる
- 通販で購入する際は、海外からの発送になるため到着まで時間がかかることを考慮し、早めに注文する
- 最終的にどの購入方法を選ぶかは、価格、利便性、安全性の各要素を総合的に判断し、飼い主自身の責任において決定する