病院のネクスガードスペクトラが高い理由!安く買う方法と注意点

病院のネクスガードスペクトラが高い理由!安く買う方法と注意点
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愛犬の健康を守るために欠かせない予防薬ですが、春になると「ネクスガードスペクトラが病院だと高い」と感じて、Amazonや楽天などの通販で最安値を探したり、代わりの安い薬がないか調べたりする方は少なくありません。

実は、動物病院の値段設定には明確な理由があり、私たちが支払う金額には薬代以外のコストも含まれていると言えます。

とはいえ、毎年のことですから少しでも費用を抑えたいと考えるのは自然なことですね。

今回は、なぜこれほど価格差があるのか、その背景にある事情と、リスクを理解した上で賢く利用する方法について、私なりの視点で解説します。

この記事を読むと分かること
  • 動物病院の薬価に含まれる技術料や運営コストの仕組み
  • 2023年の価格改定がもたらした具体的な値上げの影響
  • 通販などの個人輸入を利用する際の法的な位置づけとリスク
  • 病院での検査と通販を組み合わせるハイブリッドな節約術
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ネクスガードスペクトラはなぜ病院だと高いのか?

ネクスガードスペクトラはなぜ病院だと高いのか?

私たちが動物病院の窓口で請求される金額を見て「高い」と感じてしまうのは、薬そのものの原価だけでなく、病院を維持するためのさまざまなコストが見えない形で加算されているからだと推測できます。

まずは、その価格構造を分解して見ていきましょう。

ネクスガードスペクトラの値段や薬代の内訳

動物病院で処方される薬の価格は、決して「定価」があるわけではなく、自由診療の原則に基づいて各病院が独自に設定しています。

一般的に、私たちが支払う薬代の約50%から60%は仕入れ原価であり、残りの半分で病院の運営費を賄っていると考えられます。

具体的には、獣医師や看護師の人件費、テナント料、光熱費、そして高度な医療機器のリース料などが含まれます。

特に予防薬による収益は、春の病院経営を支える重要な柱となっており、もしこの利益を極端に削ってしまえば、夜間救急や高度医療といった採算性の低いサービスの維持が困難になるという側面もあるようです。

つまり、薬代が高いのは、病院というインフラを維持するための「見えない会費」のような性質も持っていると言えるでしょう。

動物病院の診察料や検査料が含まれる理由

単純な薬代の比較だけでなく、病院で処方を受ける際には「診察料」や「検査料」が発生することも、総額を押し上げる要因です。

多くの病院では、薬を渡す前に必ず獣医師による健康チェックが行われますし、フィラリア予防薬を処方する前には血液検査が必須とされています。

この診察や検査には、単なる作業代としてだけでなく、獣医師の専門知識に対する「技術料」や、万が一副作用が起きた際の「責任料」が含まれていると解釈できます。

通販との価格差は、この「安心」と「安全管理」に対する対価であると言えますね。

実際に、体重5kgの小型犬で8か月分の予防を行う場合、診察料や検査料を含めると、通販と比較して年間で1万円以上の差が出るケースも珍しくありません。

Amazonや楽天では本製品を購入できない

Amazonや楽天では本製品を購入できない

「病院が高いならネットで買えばいい」と考えるのが自然ですが、Amazonや楽天といった国内の一般的な大手通販サイトでネクスガードスペクトラを探しても見つかりません。

これは、本製品が要指示医薬品に指定されているためです。

日本の法律では、要指示医薬品は獣医師の診察と処方がなければ販売してはならないと定められています。

そのため、国内の正規流通ルートを経由して販売する業者は、対面販売が原則となり、ネット通販での取り扱いができない仕組みになっているのです。

ネクスガードスペクトラの代わりや類似品

ネクスガードスペクトラが高価である理由の一つに、その「オールインワン製剤」としての高い付加価値が挙げられます。

フィラリア予防だけでなく、ノミ・マダニ、さらにはお腹の寄生虫まで一度にケアできる利便性は、他の製品にはない大きな魅力です。

一方で、少しでもコストを抑えたい場合に検討されるのが、競合製品や類似品です。

例えば、「クレデリオプラス」や「シンパリカトリオ」といった製品も同様のオールインワンタイプですが、ネクスガードスペクトラに比べて1割から2割ほど安く設定されていることがあります。

ただし、ネクスガードスペクトラは「おやつのように喜んで食べる」という嗜好性において圧倒的な支持を得ており、投薬のしやすさを最優先する飼い主さんからは、多少高くても選ばれ続けているのが現状です。

2023年の価格改定が病院の値段に与えた影響

さらに価格を押し上げる要因となったのが、2023年に実施されたメーカーによる価格改定です。

情報によると、2023年9月頃から卸価格が一律で8%から9%ほど引き上げられました。

この背景には、歴史的な円安の進行や、世界的な原材料費・エネルギーコストの高騰があります。

輸入医薬品であるネクスガードスペクトラは為替の影響をダイレクトに受けるため、メーカーとしても価格転嫁せざるを得なかったのでしょう。

この改定により、動物病院の店頭価格も数百円単位で値上がりしており、飼い主さんにとっては消費税増税時以上の負担増となっているのが実情です。

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ネクスガードスペクトラが病院で高いなら通販はアリか

ネクスガードスペクトラが病院で高いなら通販はアリか

ここまで見てきたとおり、病院での価格設定には正当な理由がありますが、それでも「背に腹は代えられない」という事情もあるでしょう。

ここでは、自己責任を前提とした上で、通販(個人輸入)を利用する選択肢と、それに伴うリスクについて掘り下げてみます。

通販の個人輸入なら最安値で購入できるか

ネット上で「動物病院より安い」とうたっているサイトは、基本的に「個人輸入代行サイト」です。

これらは日本の正規ルートを通さず、海外の安価な市場から直接製品を取り寄せる仕組みを利用しています。

確かに価格面だけを見れば、病院の半額近くで購入できるケースもあり、経済的なメリットは非常に大きいと言えます。

中間マージンをカットし、診察料や検査料もかからないため、純粋な「モノの値段」に近い価格で入手できるからです。

ただし、この安さは「日本の法律による守り」を放棄することと引き換えであることを理解しておく必要があります。

クレデリオプラスなどで安く買う方法の検討

ネクスガードスペクトラにこだわらず、より安価なジェネリック医薬品や競合製品を個人輸入で探すという方法もあります。

先ほど触れた「クレデリオプラス」などは、海外市場でも流通しており、ネクスガードスペクトラよりもさらに安価に入手できる可能性があります。

特に、錠剤のサイズが小さい製品などは、超小型犬にとっては飲みやすいというメリットもあります。

もし「おやつタイプでなくても薬を飲ませられる」という自信があるなら、ブランドを変更することでコストダウンを図るのも一つの戦略と言えるでしょう。

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個人輸入における偽造品や品質のリスク

安さの裏には必ずリスクが潜んでいます。

個人輸入で最も懸念されるのは、品質の劣化と偽造品の存在です。

ネクスガードスペクトラのようなソフトチュアブル(おやつタイプ)の薬は高温に弱く、本来なら厳格な温度管理下で輸送されるべきものです。

しかし、個人輸入のルートでは、真夏の航空便コンテナや通関時の倉庫で高温にさらされ、成分が変質している可能性が否定できません。

また、世界的な人気商品であるがゆえに、見た目は精巧でも中身が全く異なる偽物が混入するリスクもゼロではありません。

効果がないだけならまだしも、予期せぬ健康被害を引き起こす可能性も考慮する必要があります。

副作用の救済制度が個人輸入では対象外

私が個人的に最も大きなリスクだと感じているのが、「医薬品副作用被害救済制度」の対象外になるという点です。

日本国内で正規に処方された医薬品を使って、万が一重篤な副作用が出た場合、医療費や年金などの給付を受けられる公的な制度があります。

しかし、個人輸入で入手した医薬品は、この制度の適用外となります。

また、メーカー独自の補償制度(フィラリアにかかってしまった場合の治療費負担など)も一切受けられません。

もし愛犬に何かが起きても、治療費はすべて自己負担となり、節約した金額が吹き飛ぶどころか、桁違いの出費になる恐れがあるのです。

医薬品副作用被害救済制度(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)

病院で検査を受けてから通販を利用する手順

それでも経済的な理由から通販を利用したいと考える場合、絶対に欠かしてはいけないのが「事前のフィラリア検査」です。

フィラリアに感染している状態で予防薬(駆虫薬)を投与すると、体内の幼虫が一気に死滅し、そのショック(アナフィラキシー)で愛犬が命を落とす危険性があります。

これを避けるための現実的な折衷案として、「シーズンの初めに動物病院で血液検査と健康診断を受け、最初の1か月分だけは病院で処方してもらう」という方法があります。

これにより、フィラリア感染がないことを医学的に確認し、かつ獣医師との関係性も維持できます。

その上で、2か月目以降分を自己責任で個人輸入に切り替えるという選択は、リスクを最小限に抑える一つの知恵と言えるかもしれません。

まとめ:ネクスガードスペクトラが病院で高いときの対策

まとめ:ネクスガードスペクトラが病院で高いときの対策

ネクスガードスペクトラが動物病院で高いのは、品質保証や安全管理、そして病院の運営維持費が含まれているからであり、決して不当な価格ではありません。

一方で、背に腹は代えられない事情がある場合、個人輸入は経済的な選択肢となり得ます。

ただし、そこには品質リスクや副作用救済制度の対象外といったデメリットが存在します。

最も危険なのは「検査なしでの投与」です。

もし費用を抑えるとしても、必ず動物病院でシーズンの初めに検査を受け、獣医師のアドバイスを受けた上で、ご自身の責任において判断することをお勧めします。

愛犬の命を守るための「安心料」をどこまで削るか、慎重に検討してみてください。

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