犬のコレステロールが高いときの食べ物は?食事管理と注意点を解説

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犬のコレステロールが高いときの食べ物は?食事管理と注意点を解説

血液検査で愛犬のコレステロール値が高いと分かると、「脂っこい食べ物を与えたせい?」「すぐ低脂肪食に替えるべき?」と心配になりますよね。人ではコレステロールと動脈硬化の関係がよく知られていますが、犬では数値の受け止め方や原因、食事管理の目的が人と同じとは限りません。

犬の高コレステロール血症には、食後の一時的な変化だけでなく、甲状腺機能低下症、糖尿病、クッシング症候群、膵炎、腎臓の病気、薬の影響などが関係する場合があります。食事でできることはありますが、脂質だけを極端に減らすより、まず検査条件と原因を確認し、その犬の体重や併発疾患に合う管理を獣医師と組み立てることが大切です。

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この記事を読むと分かること
  • 犬のコレステロール値が高くなる主な理由
  • 食事を変える前に確認したい検査条件
  • 控えたい食べ方と安全な食事管理の進め方
  • 嘔吐や腹痛など受診を急ぐべき変化
目次

高値の意味を確かめる

食事の内容を決める前に、「どの脂質が、どの条件で、どの程度高かったのか」を確かめます。一度の数値だけで原因や食事方針を決めないことが重要です。

血液中の脂質にはコレステロールや中性脂肪などがあります。検査表ではコレステロールが高くても中性脂肪は正常、両方が高い、中性脂肪だけが高いなど、結果の組み合わせが異なります。検査機関や測定方法によって基準範囲も違うため、インターネット上の数値と単純に比べることはできません。

採血前の食事を伝える

食後は血液中の脂質が一時的に増え、血清が白く濁ることがあります。特に中性脂肪は食事の影響を受けやすいため、獣医師が空腹時の再検査を勧める場合があります。絶食時間は犬の年齢、持病、投薬、検査目的によって変わるので、自己判断せず指示を確認してください。

再検査前には、最後に食べた時刻と内容、おやつ、投薬に使った食べ物まで伝えます。家族が少量を与えた場合も重要な情報です。糖尿病の犬、子犬、体調が悪い犬では、長時間の絶食が危険になることもあります。

コレステロールだけを見ない

獣医師は中性脂肪、血糖値、肝酵素、甲状腺関連の検査、尿検査、体型、症状、服薬歴などを合わせて評価します。コレステロール高値が病気の原因というより、別の病気に伴って現れていることがあるためです。

VCA Animal Hospitalsの高脂血症解説では、二次性の原因として糖尿病、甲状腺機能低下症、クッシング症候群、膵炎、一部の腎疾患などが挙げられています。ステロイド薬などが脂質代謝に影響する場合もありますが、必要な薬を飼い主の判断で中止してはいけません。

犬の高コレステロールは、人の検診結果と同じ考え方で「動脈硬化になる数値」と判断するものではありません。犬での意味は、症状やほかの検査結果と一緒に獣医師が評価します。

食事より原因治療が先

高コレステロールの背景に病気がある場合、その病気を治療することが管理の中心です。低脂肪食だけを続けても、原因が未治療なら数値が十分に改善しないことがあります。

甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンが不足すると代謝が低下し、コレステロールや中性脂肪が高くなる場合があります。元気がない、寒がる、体重が増える、左右対称の脱毛や皮膚の変化などが手がかりになることもありますが、症状だけでは診断できません。

肥満対策は必要でも、甲状腺機能低下症があれば適切な診断と薬物治療が重要です。単にフード量を大幅に減らすと、必要な栄養素やたんぱく質まで不足しやすくなります。

糖尿病

糖尿病では脂質代謝が乱れ、コレステロールや中性脂肪が高くなることがあります。多飲多尿、食欲があるのに体重が減る、白内障が進むなどの変化がみられる場合があります。

犬の糖尿病は食事だけで管理する病気ではなく、通常はインスリン治療と食事管理を組み合わせます。食事量と時刻の一貫性が大切で、食べなかった日にインスリンをどうするかも事前に獣医師へ確認します。

クッシング症候群

コルチゾールが過剰になるクッシング症候群でも、コレステロール高値がみられることがあります。水を多く飲む、尿量が増える、食欲が強い、腹部が膨らむ、皮膚が薄くなるなどの変化があれば伝えてください。

食事は体重や併発疾患を支える役割がありますが、クッシング症候群の原因治療にはなりません。治療薬は検査をしながら調整するため、食欲や体調の変化を記録します。

腎臓・胆道などの病気

尿にたんぱく質が漏れる病気や、胆汁の流れに関わる問題などでもコレステロールが高くなることがあります。こうした場合は、低脂肪だけでなく、たんぱく質、リン、ナトリウム、水分など別の栄養条件を優先することがあります。

複数の病気がある犬では、一つの数値だけに合う食事が全体として最適とは限りません。療法食を選ぶ場合も、どの病態を優先するか主治医と確認しましょう。

「コレステロールが高いから」と、処方薬を中断したり、人用のコレステロール治療薬を与えたりしないでください。薬の種類や量は犬の状態に応じた獣医師の判断が必要です。

控えたいのは高脂肪な習慣

食事で特に見直したいのは、脂肪の多い食品を一度に与えることと、少量の追加を毎日重ねる習慣です。主食だけでなく、おやつや人の食事も合計して考えます。

脂身と加工食品

次のようなものは、脂肪や塩分が多くなりやすく、高脂血症や膵炎が心配な犬には避けたい食べ方です。

  • 肉の脂身や皮、揚げ物
  • ベーコン、ソーセージ、ハムなどの加工肉
  • バターや生クリームを使った料理・菓子
  • 脂肪の多いチーズ
  • 人用の味付けされた肉や魚
  • 食卓の残り物を家族が少しずつ与えること

脂肪量だけでなく、玉ねぎ、にんにく、キシリトール、チョコレート、ぶどう・レーズンなど、犬に有害な材料が含まれている可能性もあります。人の料理や菓子を犬用のおやつにしないことが安全です。

「ひと口だけ」でも、小型犬にとっては1日の必要カロリーに占める割合が大きくなります。家族全員でルールを共有し、食卓からは与えないようにしましょう。

脂質ゼロを目指さない

脂質はエネルギー源であり、必須脂肪酸の供給や脂溶性ビタミンの利用にも関わります。体に必要な栄養素なので、自己流でほぼ脂質を含まない食事にするのは適切ではありません。

重要なのは、その犬に必要な範囲で脂肪量と総カロリーを調整することです。成長期、妊娠・授乳期、痩せている犬、慢性疾患がある犬では、必要な栄養設計が大きく異なります。低脂肪をうたう食品でも、犬の主食として栄養が整っているとは限りません。

魚油も自己判断で増やさない

魚油などのオメガ3脂肪酸が、高脂血症の補助として獣医師から提案される場合があります。しかし、魚油も脂質でありカロリーがあります。製品によって有効成分量が異なり、過量では下痢、嘔吐、体重増加などにつながる可能性があります。

サプリメントを使うなら、商品名、EPA・DHA量、1粒あたりの量を主治医へ見せ、フードに含まれる分も考慮して決めてください。人用サプリには犬に適さない添加物が含まれる場合があります。

フードは数値で比べる

低脂肪食が必要と判断されたら、パッケージの印象や原材料名だけでなく、脂肪量とカロリー、給与量を確認します。

保証成分の見方

ドライフードとウェットフードは水分量が大きく異なるため、袋に表示された脂肪のパーセントをそのまま比べると誤解が生じます。ウェットフードは水分が多く、表示上の脂肪割合が低く見えやすいからです。

比較するときは、乾物換算の脂肪割合や、1,000kcalあたりの脂肪量など、同じ基準で見る必要があります。メーカーへ問い合わせるか、獣医師・動物看護師に計算を確認してもらうと確実です。

また、「ライト」「体重管理用」と「低脂肪の療法食」は同じとは限りません。カロリーを抑えた製品でも、脂肪量がその犬の治療目標に合うかは別に確認します。

総合栄養食を土台にする

併発疾患に応じた特別な指示がなければ、犬のライフステージに合う総合栄養食を主食にします。通常の主食を大幅に減らして野菜やささみでかさ増しすると、ビタミンやミネラルなどのバランスが崩れることがあります。

減量が必要な犬では、通常食を極端に減らすより、低カロリーでも必要な栄養を確保しやすい減量用食が適する場合があります。Merck Veterinary Manualの小動物栄養情報でも、維持食を強く制限するとすべての栄養素の摂取が減るため、栄養密度を調整した体重管理食が必要になる場合があると説明されています。

療法食は目的を確認する

脂肪を抑えた療法食、高繊維の食事、糖尿病や腎臓病に合わせた療法食など、目的は製品ごとに異なります。高コレステロールという言葉だけで選ばず、次を確認してください。

  • 何の病態を優先して選ぶのか
  • 1日の給与量は何グラムか
  • おやつや投薬用食品を含めてよいか
  • どのくらいの期間で再検査するか
  • 体重や便に変化が出たときの調整方法

療法食を食べない犬では、自己判断で次々と別の食事へ替えず、嗜好性、温度、食感、口腔の痛み、吐き気なども含めて相談します。

サプリメントは目的を整理して選びましょう

ペット用サプリメントには、関節や皮膚・被毛、腸内環境などさまざまな目的の商品があります。あくまで日々の健康管理を補助するものとして考え、体調に不安がある場合は獣医師へ相談しましょう。

量と与え方を整える

食事内容がよくても、与える量や頻度が不安定では管理しにくくなります。毎日の総量を可視化し、体重と体型を追いましょう。

1日分をグラムで計る

計量カップは粒の大きさや詰め方で誤差が出ます。キッチンスケールを使い、朝に1日分を計って容器へ入れておくと、家族が与えた量を把握しやすくなります。おやつも同じ容器から主食を数粒取り分ければ、追加カロリーを抑えられます。

包装の給与量は目安です。現在の体重ではなく目標体重をもとに調整する場合もあるため、獣医師に1日量をグラムで示してもらいましょう。

おやつを数える

おやつ、歯みがきガム、投薬用のチーズや肉、家族の食べ物はすべて1日の食事に含まれます。一般には主食以外のカロリーを1日必要量の10%以内に抑える考え方がありますが、高脂血症、膵炎、糖尿病、肥満があれば、種類や量をさらに限定することがあります。

低カロリーに見える野菜も無制限ではありません。繊維の増やしすぎで下痢をしたり、主食を残して栄養バランスを崩したりすることがあります。与えてよい食材と上限量を確認してください。

食事回数は総量を変えない

1日の総量を2〜3回へ分けると、空腹を感じる時間を短くできる場合があります。ただし、回数を増やすたびに追加してはいけません。糖尿病や投薬中の犬では、食事と薬の時刻を一定にする必要があるため、先に主治医へ相談します。

早食いする犬には、凹凸のある食器や知育型の給餌器が役立つことがあります。器をかじる犬、飲み込みに問題がある犬には向かない場合があるため、使用中は見守り、清潔を保ちます。

ワンポイント

フードの商品名だけでなく、1日量、おやつ、トッピング、投薬用食品を一覧にしてください。食事全体を見せると、見落としていた脂肪やカロリーの追加を確認しやすくなります。

体重と検査で見直す

食事を替えた後は、見た目や食欲だけで効果を判断しません。体重、体型、筋肉、症状と、獣医師が指定した時期の血液検査を組み合わせます。

記録する項目

家庭では次の項目を記録すると、食事調整に役立ちます。

  • フード名、1日量、食事時刻
  • おやつと家族から与えた食べ物
  • 体重、肋骨の触れ方、腰のくびれ
  • 嘔吐、下痢、便の色や硬さ
  • 食欲、元気、散歩量
  • 飲水量と排尿回数
  • 薬とサプリメントの名前、与えた時刻

体重が減っても筋肉が落ちているだけでは望ましい変化とはいえません。肋骨周辺の脂肪と、背中・腰・頭部などの筋肉を診察時に評価してもらいましょう。

再検査まで同じ条件を保つ

脂質の再検査を行うときは、絶食時間や採血時刻など、獣医師が指定した条件をそろえます。途中でフード、おやつ、サプリメントを頻繁に替えると、どの変更が結果に影響したか分かりにくくなります。

食事の切り替えは、急ぐ医学的理由がなければ数日から1週間ほどかけて段階的に行います。便がゆるい、食欲が落ちる、嘔吐するといった変化があれば記録し、相談してください。

膵炎を疑う症状に注意

高脂血症、特に中性脂肪の高値は膵炎と関係することがあります。コレステロールの数値だけで膵炎と判断はできませんが、次の症状がある場合は食事変更だけで様子を見ないでください。

  • 繰り返し吐く
  • 急に食べなくなる
  • 強い元気消失がある
  • お腹を痛がる、触られるのを嫌がる
  • 背中を丸める、前足を伸ばして胸を床につける姿勢を取る
  • 下痢が続く
  • 水も飲めない、脱水が疑われる

Merck Veterinary Manualの犬の膵炎情報では、高い中性脂肪や副腎皮質機能亢進などが危険因子として挙げられています。膵炎では点滴、痛みや吐き気への治療、状態に合わせた栄養管理が必要になることがあります。

元気がなく繰り返し吐く犬に、低脂肪だからと食べ物を無理に与えないでください。食べられない状態では、食事の種類より診察と全身状態の評価が優先です。

ペットの体調や薬で悩んだときは?

ペットの体調に異変があると、「すぐに病院へ行くべき?」「少し様子を見ても大丈夫?」と対応に悩むことがあります。

呼吸が苦しそう、けいれんしている、意識がおかしい、強い痛みがあるなど、緊急性が疑われる場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。

一方で、緊急性が低く、受診すべきか迷っている場合や、薬・予防・日常の健康管理について確認したい場合は、オンラインで獣医師へ相談する方法もあります。

ペットくすりでは、獣医師への無料相談サービスを利用できます。
ちょっとした疑問や受診前に確認しておきたいことがある場合は、相談してみましょう。

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※オンライン相談は、動物病院での診察・検査・治療に代わるものではありません。症状が強い場合や悪化している場合、診察や検査が必要と思われる場合は、動物病院への受診を優先しましょう。

高コレステロールのよくある質問

卵はコレステロールが高いので禁止ですか?

検査値が高い犬に卵が一律禁止とは限りません。重要なのは卵だけではなく、1日の総カロリーと脂肪量、主食の栄養バランス、併発疾患です。すでに完全な総合栄養食を食べている場合、追加する必然性は高くありません。与えるなら量を主治医へ確認し、味付けや油を使わないようにします。

ささみと野菜だけにすれば下がりますか?

ささみと野菜だけでは、長期の主食としてカルシウムや脂肪酸、ビタミン、微量ミネラルなどが不足・過剰になり得ます。高コレステロールの原因治療にもなりません。手作り食を希望する場合は、獣医栄養学に詳しい獣医師に完全でバランスの取れたレシピを設計してもらってください。

コレステロールが高ければ必ず低脂肪食ですか?

必ずではありません。食後の一時的な高値、甲状腺機能低下症、糖尿病、クッシング症候群、腎疾患などの可能性を確認します。高脂血症が持続し、低脂肪食が必要と判断された場合に、その犬の体型と併発疾患に合う内容を選びます。

魚油のサプリを与えてもよいですか?

獣医師が補助的に勧める場合はありますが、製品と量の確認が必要です。魚油はカロリーを持ち、過量で消化器症状が出ることもあります。人用製品を自己判断で与えず、EPA・DHA含有量と現在の食事・薬を主治医へ伝えてください。

どのくらいで再検査しますか?

高値の程度、原因、症状、食事や治療の変更内容によって異なります。空腹時の再検査を早めに行う場合もあれば、原因疾患の治療後に評価する場合もあります。受診時に、絶食時間、再検査日、確認する項目を具体的に聞いておきましょう。

原因に合う食事を続ける

犬のコレステロール値が高いときは、脂肪の多いおやつや人の食事を見直すことが役立ちます。ただし、脂質を極端に排除した自己流の食事へ替えるのではなく、まず検査条件を確認し、甲状腺機能低下症、糖尿病、クッシング症候群、膵炎、腎臓の病気、薬の影響などを評価することが先です。

食事管理では、総合栄養食を土台に、主食とおやつをグラムで把握します。必要なら、同じ基準で脂肪量を比較できる療法食や体重管理食を獣医師と選びます。食事を替えた後も、体重、筋肉、便、食欲と検査値を追い、結果に応じて調整してください。

嘔吐、腹痛、急な食欲不振、ぐったりする様子があれば、低脂肪食を試す前に受診します。数値だけでなく愛犬の全身状態を見ることが、安全で続けやすい食事管理につながります。

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