犬のしつけやコミュニケーションでは、できた直後にご褒美を渡すと、犬が望ましい行動を理解しやすくなります。食べ物は多くの犬にとって分かりやすいご褒美ですが、喜ぶ物を好きなだけ与えてよいわけではありません。
使いやすいご褒美は、小さく、すぐ飲み込め、犬が十分に価値を感じる物です。普段のフードも立派な選択肢で、難しい練習や刺激の多い場所では特別なおやつが役立つ場合があります。1日に使う分を先に取り分け、主食を含む総カロリーと体重を管理しましょう。
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- 練習に使いやすいご褒美の条件
- フードとおやつの使い分け
- 与えるタイミングと大きさ
- 肥満・持病・アレルギーへの注意点
ご褒美は犬が決める
人が高価だと思う物でも犬が喜ばなければ、ご褒美として機能しません。逆に、いつものフード一粒でも喜んで集中できる犬には十分です。
価値は状況で変わる
静かな室内で「おすわり」を練習するときはフードで十分でも、屋外でほかの犬がいる場所では香りの強いおやつが必要になる場合があります。
練習の難しさに合わせて価値を変え、簡単な行動には日常的なご褒美、難しい場面には特別なご褒美を使います。
食べ物以外も使う
遊び、散歩へ進むこと、飼い主の声、撫でられることも犬によってはご褒美です。食べ物だけに頼らず、その犬が喜ぶ物を複数持つとカロリーを抑えられます。
撫でられるのが苦手な犬へ触れることはご褒美になりません。表情と体の動きを見て選びます。
何を使ったときに集中が続いたかを記録すると、場所と難易度に合うご褒美を選びやすくなります。
使いやすい条件
しつけでは、渡すまでに時間がかからず、食べ終えるのを待たなくてよい物が向いています。
小さくする
一回分は味が分かるほどのごく小さな大きさで十分です。何十回も繰り返す練習では、一粒の大きさが総カロリーへ大きく影響します。
大型犬でも毎回大きな物は不要です。小型犬には米粒ほどへ割るなど、体格に合わせます。
やわらかく飲み込みやすく
硬いガムや大きなジャーキーは、食べ終えるまで練習が止まり、丸飲みや窒息の危険があります。小さくちぎれる、べたつきが少ない物が扱いやすいでしょう。
歯の痛み、高齢、飲み込みの問題がある犬では、形状を主治医へ相談します。
香りと保存性
屋外では香りのあるおやつが注意を戻す助けになることがあります。一方、肉やウェットタイプは夏に傷みやすく、手やポーチの衛生にも注意が必要です。
使う分だけ保冷容器へ入れ、残りを長時間持ち歩きません。
塩分・脂肪・添加物
人のハム、ソーセージ、チーズなどは塩分・脂肪が多く、玉ねぎなどを含む場合があります。犬用おやつでも、カロリー、脂肪、原材料、賞味期限を確認します。

まず主食を使う
健康な犬が総合栄養食を食べているなら、1日分から一部を取り分けてご褒美に使う方法が最も管理しやすいです。
朝に取り分ける
キッチンスケールで1日分を量り、その一部を練習用の容器へ移します。使わなかった分は食事で与えます。こうすれば追加カロリーを抑えられます。
食事を練習に変える
朝食の一部を散歩中の名前呼び、ハウス、体を触る練習などに使えます。犬の食欲と体調を確認し、食事をすべて長時間のトレーニングへ回して疲れさせないようにします。
特別なおやつとの併用
刺激の強い環境や苦手なケアでは、主食より価値の高い犬用おやつが役立つ場合があります。特別な物は難しい場面に限定し、少量にします。
適量を管理する
一般には、おやつなど主食以外からのカロリーを1日必要量の10%以内に抑える考え方があります。ただし、肥満、膵炎、糖尿病、腎臓病などではさらに制限が必要です。
カロリー表示を見る
一袋あたりではなく、一個または1gあたりのカロリーを確認します。表示がなければメーカーへ問い合わせます。
「低カロリー」と書かれていても、回数が多ければ合計は増えます。トレーニング前に使う個数を決めます。
家族で共有する
複数の家族がそれぞれ与えると、実際の量が分かりません。一日分を共通の容器へ入れ、空になったら終了とします。
主食を極端に減らさない
おやつが多かった分だけ通常の主食を大幅に減らすと、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどが不足します。おやつが多すぎる日常を見直してください。
おやつは目的と量を考えて選びましょう
ごほうびやコミュニケーションに便利なおやつですが、与えすぎると主食とのバランスが崩れることがあります。大きさや原材料、カロリーを確認して、適量を楽しみましょう。
タイミングが重要
ご褒美は、犬が望ましい行動をした直後に渡します。数秒遅れると、別の行動を褒めたことになる場合があります。
マーカーを使う
「いいね」など短い言葉やクリッカーを使い、正しい瞬間を伝えてからご褒美を渡す方法があります。最初にマーカーと食べ物を結びつける練習をします。
誘導とご褒美を分ける
食べ物を鼻先へ見せて動かす誘導は学習初期に役立ちますが、毎回見せないと動かなくなることがあります。行動を覚えたら、合図の後にできた結果として渡します。
催促へ与えない
吠える、飛びつく、前足で要求するたびに渡すと、その行動が増えます。四本の足が床にある、静かに待つなど、望ましい行動を捉えて報酬します。
罰や怒鳴りで要求を止めるのではなく、与える条件を一貫させます。
練習別の使い方
目的により、ご褒美の価値と回数を変えます。
呼び戻し
呼ばれて来る行動は安全に関わるため、高い価値のご褒美を使い、来たことを絶対に罰しません。長いリードと安全な場所で練習します。
トイレ
排泄が終わった直後に褒めて渡します。室内へ戻ってからでは、何へのご褒美か分かりにくくなります。失敗を叱りません。
ハウス
自分から入る、落ち着くことを少量ずつ褒めます。中へ押し込んだり、罰の場所にしたりしません。
爪切り・ケア
爪切りを見せる、足へ触れるなど小さな段階ごとにご褒美を使います。恐怖が強い犬を食べ物で無理に我慢させず、痛みや不安を専門家へ相談します。
散歩
飼い主へ注目する、リードが緩む、刺激から離れられる行動を褒めます。怖がって食べられない場合は、その場が難しすぎます。距離を取ります。
安全な食品と危険食品
犬用おやつや主食を基本にし、家庭の食材を使う場合は味付けせず少量にします。
使える場合がある物
- いつものドライフード
- 小さくした犬用ソフトおやつ
- 加熱した赤身肉を少量
- 加熱した卵を少量
- 犬に安全な野菜を小さくした物
持病、食物アレルギー、カロリーを確認してください。
与えない物
- チョコレート、ココア
- キシリトール入りの菓子
- ぶどう、レーズン
- 玉ねぎ、長ねぎ、にら、にんにく
- カフェイン、アルコール
- 加熱した骨、串付き食品
- 脂身、揚げ物、加工肉
人用の味付け料理は、危険な材料が見えにくいため使いません。
持病がある犬
療法食を食べている犬では、指定外のおやつが治療の目的を崩す場合があります。
食物アレルギー
除去食試験中は、指定食以外を与えません。薬を包む食品や歯みがき製品も主治医へ確認します。療法食の粒を使います。
膵炎・高脂血症
脂肪の多い肉、チーズ、ジャーキーを避け、低脂肪の認められた物または主食を使います。
腎臓・心臓病
リン、タンパク質、ナトリウムなどを調整している場合があります。肉やチーズ、人の加工食品を自己判断で使いません。
糖尿病
食事とインスリンの時刻・量の一貫性が重要です。練習用の食べ物を含めた計画を獣医師と決めます。
食べ物を使えない犬
緊張、吐き気、痛み、満腹などで食べ物を受け取れないことがあります。「頑固」と決めつけません。
普段は食べるのに急に食べない、元気がない、嘔吐、下痢、口の痛みがある場合は受診します。屋外だけ食べられないなら、不安や恐怖で難しすぎる可能性があるため距離と環境を調整します。
遊び、匂いを嗅ぐこと、散歩へ進むことなど、食べ物以外のご褒美も検討します。
ご褒美のFAQ
- 一番おすすめのご褒美は何ですか?
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犬が喜び、体調に合い、小さくすぐ食べられる物です。普段のフードが使えるなら最も管理しやすく、難しい場面だけ特別なおやつを使います。
- 毎回食べ物を与えると依存しますか?
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行動を覚える初期は頻繁に報酬し、安定したら回数を変え、遊びや声なども組み合わせます。食べ物を見せないと動かない状態にならないよう、できた後に渡します。
- チーズやハムは使えますか?
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塩分・脂肪・カロリーが多く、持病にも影響するため日常の練習には勧めにくい食品です。犬用おやつや主食を使います。
- 一日何個までですか?
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製品のカロリー、犬の体重、主食、持病で異なります。個数ではなく総カロリーで考え、先に一日分を取り分けてください。
- 褒め言葉だけでもよいですか?
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犬がその言葉や関わりを喜ぶならご褒美になります。最初は食べ物と組み合わせて価値を作り、犬の反応に合わせて使い分けます。
小さく計画的に使う
犬のご褒美には、喜んで食べ、すぐ飲み込める小さな物が使いやすいです。普段の主食を一日分から取り分け、難しい練習だけ価値の高い犬用おやつを使うと管理しやすくなります。
ご褒美は望ましい行動の直後に渡し、吠えや飛びつきの催促へ反応しません。食べ物以外の遊び、散歩、声も組み合わせます。
与えた量を主食、おやつ、投薬用食品と合計し、体重と便を確認してください。持病や療法食がある犬は、使えるご褒美を主治医へ相談しましょう。

